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☆今月の大オススメ! 『ぼくのネコにはウサギのしっぽ』(学研)

今月の<大オススメ! は、
『ぼくのネコにはウサギのしっぽ』
(朽木祥・作  片岡まみこ・絵/ 学習研究社)

 家族に動物が加わると――いろんなことが起こりますよね。
 仲良しだったよそのペットが亡くなっても――いろんなことを思います。
 この本には、思わず胸がきゅんとなるような、ペットと子どもたちのお話が3話、納められています。
 順番はネコ、イヌ、イヌ。

 1話目は、とてもできのいいお姉ちゃん(6年)と、影のうすいぼく(4年生)。
 ふたりが相次いで、ネコを手に入れます。これがまた、飼い主にそっくり(!?)。
 お姉ちゃんのはきれいで頭がよくておしゃまなコ。ぼくのは不器量で、おどおどしているコ。
 ぼくは、二匹をひそかに姉と自分に置き換えて、ひがんだり、幼い敵意をつのらせたりするの
ですが……。

 2話目は、家で突然、イヌを飼うことになった男の子のお話。両親の愛情を独占してきた一人っ子の
ぼくには、子犬が弟のようでもあり、ライバルでもあり……。
 ところが、ある日、子犬と留守番をしていると、子犬くん、とんでもないことをしてくれました! 
それも、命にかかわるようなことを。ぼくは「弟」の危機に、どうやって立ち向かうのか!? 


 3話目もイヌ。仲良しの男の子と女の子は、それぞれペットのイヌを連れて散歩にいくのが日課でした。イヌ同士も、とても仲良しだったのです。でも、ある日突然、男の子のイヌが事故で亡くなりました......。

 著者の朽木祥(くつき・しょう)さんは、『彼岸ばなはきつねのかんざし』(学習研究社)ほか、多数の人気作品をもつ作家。わかりやすい文章で、さらりと書きながらも、はらはらどきどき感を巧みにあおり、読み手を惹きつけて離しません。しかも、胸がじんと熱くなる読後感! 上品で生き生きと愛らしい、なんとも魅力的な挿絵は、版画家の片岡まみこ(かたおか・まみこ)さんによるものです。こんな児童書が、もっとふえればいいのにと、心から思いました。

 この本は、頂き物です(わたしも、プレゼントをもらうことがあるのダ!)。
 あんまり素敵なので、ここでご紹介しました。ぜひぜひ読んでくださいネ!



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2009年07月14日 12:09に投稿されたエントリーのページです。

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